ナパバレーのセントヘレナ (St. Helena) という街

セントヘレナのブランチレストラン「アルケタイプ (Archetype)」。田舎風の雰囲気が素敵なレストランです。Covid-19の影響で現在休業中。コロナが明けてからオープンするかどうかが気がかりです。

「ナパバレー」はシルバラードトレイルと29号線という2つの幹線道路沿いにオークヴィルやヨントヴィルなど小さな街が、ぶどう畑の合間にある南北約50キロにわたって広がる地域を指します。対して「ナパ」はホテルチェーンやアウトレットなんかもある大きな街。ナパはナパバレーのダウンタウンにあたります。参考までにワインの情報を付け加えると、ナパバレー全体は単一のAVA(American Viticultural Area = ワイン生産地域)に指定されていますが、ナパバレー内にはさらに細かい16のAVAが存在します。

ナパのダウンタウンからその29号線を北上したところ(車で20分ほど)にあるセントヘレナは、ちょうどナパバレーの真ん中くらいにある街です。小さな集落といった感じでおしゃれなレストランやベーカリー、ショップなどが幹線に沿って並んでいます。ちょっと路地に入れば斜面にぶどう畑が広がり、あ、ほんとに「バレー」なんだなと感じられるエリアでもあります。ワイナリー巡りが目的でナパバレーを訪れるなら、滞在の拠点として断然おすすめしたいのがこのセントヘレナです。セントヘレナには世界中で愛されるワインを製造するベリンジャーや、100年以上の歴史を持つV・サットゥイなど有名ワイナリーから小規模ワイナリーまで無数のワイナリーがあります。南のナパから北のセントヘレナへ向かうにつれて海からの風と霧の影響が小さくなるため、温暖な気候に向いたカベルネソーヴィニヨンなどの栽培が盛んです。

ナパのダウンタウンに泊まると、夜遅くまで開いているお店も多いので退屈しないかもしれませんが、ナパバレーのワインカントリーまでは少し距離があります。セントヘレナに滞在すれば、朝は人気のベーカリーで朝ごはんをいただき、日中はワイナリー巡り、そして夜はグルメというナパバレーらしいアクティビティが一つの街で完結します。知る人ぞ知るブティックワイナリーもたくさんあり、普通の酒屋では買えないような希少でユニークなワインに出会えるのもセントヘレナならではです。


Maya

アメリカのロサンゼルス郊外在住。日本の大学卒業後から15年以上、仕事も趣味も旅行な毎日で60か国以上をふらふら。時に母を連れ、そして途中には旅行の友(主人)を見つけ、強引に(?)あちこち。東京にある秘境系旅行会社でワイナリーツアーのアレンジや自分でも世界各地のワイナリーを訪ねるうち、ワインのことも知りたくなり、旅行の仕事の片手間にワインの勉強も。WSET Level 2資格保持者。日本のソムリエ資格同等レベルのWSET Level 3結果待ち。

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グレンエレン (Glen Ellen) で過ごすソノマカウンティ24時間