今や貴重な存在!ロサンゼルスの真ん中の妥協しないお手頃ホテル – フィゲロア (LA Hotel Figueroa)
世界が新型コロナで大騒ぎになってもう2年以上。海外旅行ができないのでアメリカのあちこちに出かけましたが、だんだんはっきりしてきたことがあります。それは特にアメリカのホテルについて。残念ながらこれまでに泊まったホテルほとんどが「全然よくない」。何がよくないかというと、寝るも、食うも、買うも、サービスも、基本的に「すべて」よくない。チェックアウトして「あーここはよかったね!」っていうのがほとんどないのです。決定的な何か問題があるわけではなくて、高級ホテルからビジネスホテルまで全レベルのホテルにおいて、チェックアウトと同時に「こんなに払ってこんな程度?」という虚しさが残るのが当たり前のアメリカのホテルでちょっといいね!と思うホテルを発見しました。
それはロサンゼルスのダウンタウン、スポーツを中心に様々なイベントの会場となる「LAライブ」すぐ真横にあるフィゲロア (LA Hotel Figueroa)です。さっきホテルのホームページを見たらHotel Figueroa, an Unbound Collection by Hyattというタイトルがついているので、どうやら最近ハイアットのチェーンに入ったみたいです。どの街に行こうとも大手のホテルブランドがほとんどを占めるアメリカで、数少ない、独立系のホテルで、1泊$200ドルくらいの手頃な値段で泊まれるのも魅力だったのですが・・・。
フィゲロアはロサンゼルス市内で現在も稼働する最も古いホテルの一つで、1926年に女性専用ホテルとしてオープンしました。女性の社会進出が進んでいない当時、男性の付き添いがなくても女性一人で滞在することができる珍しいホテルだったそうです。1930年代以降すべてのジェンダーのゲストも泊まれるようになり、以来1960年代まではホテルというより、社会活動家たちの社交の場として使われてきました。2018年に4年間のリノベーションを経て、建物を補修、そして内部を刷新し、現在のホテル・フィゲロアがあります。
LAのど真ん中ということもあり、究極のコンパクトさの客室に驚きましたが、全室にエスプレッソマシーンやバスローブなども用意されておりそれなりに快適です。各ゲストルームにはiPadが用意されており、レストランの予約やアクティビティについての相談、そしてチェックアウトまでこのシステムを通して行ないます。一番小さな部屋に泊まりましたが、その部屋はシャワーにものすごく浅ーいバスタブのついた、まぁシャワーのみといった方が正しいバスルームがついていました。
1階にはカフェ・フィグ (Cafe Fig) というとてもきれいなカフェがあります。私が泊まった時はそのカフェで朝に無料のコーヒーサービスがあり、バリスタが1杯ずつコーヒーとかカフェラテを作ってくれました。ゲスト全員がそのカフェに来ているのではないかというほど長蛇の列で、私のただのブラックコーヒーをもらうだけにすごく時間がかかりましたがおいしいコーヒーだったのでよし!ドリップコーヒーはポットに入れてセルフサービスにしたらダメなのかな・・・と思ってしまいましたよ。
ホテルを一歩出れば24時間止まることのない大都会、ロサンゼルスで100年も同じ場所にあるフィゲロア。ホテルに一歩入るとその歴史の重みを感じる写真があちこちにあります。値段も手ごろ、お部屋も快適、「どこ行ってもヒルトンはヒルトン、マリオットはマリオット」から脱却できる素敵なホテルだったのですが、ハイアットブランドになったことでどうなるでしょうか・・・。ロサンゼルスのど真ん中で安心して泊まれて、さらにオールドカリフォルニアの歴史も感じられるホテルです。
<ホテル・フィゲロア情報まとめ>
ホテル・フィゲロアに星をつけるなら・・・★★★★★
泊まる:Hotel Figueroa | Boutique Hotel in Downtown Los Angeles(ホテル・フィゲロアLAダウンタウンにあるブティックホテル)