肉好きのための、肉のお店 – Lewis Barbecueで南部アメリカを味わう

お肉を心ゆくまで食べたい日に行きたいお店、チャールストンのLewis Barbecue

お肉を心ゆくまで食べたい日に行きたいお店、チャールストンのLewis Barbecue

私はハムスとか豆腐とかベジタリアンみたいな食べ物が大好きです。でもそれは家の中の話で、外食するならおいしいお肉が食べたい!おりに入っていた動物が、何かの拍子で外に出てしまい野生に戻ったかのように。

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Lewis Barbecue(ルイスバーベキュー)はアメリカ東海岸のサウスカロライナ州、チャールストンにあるバーベキューの専門店。時間をかけてスモークしたお肉が食べられるという、2016年にオープンしたレストラン。アメリカでバーベキューといえばテキサスを中心に、南部の各州にそれぞれの味つけや調理方法があるお肉料理。精肉店で売れ残ったお肉を傷まないようにスモークしたのが始まりで、そのスモーク肉がテキサスの移民に人気となり、スモーク文化が各地に広がったそうです。Lewis BarbecueのオーナーのJohn Lewisさんもテキサスで生まれ育ち、オースティンで長らくLa Barbecueというバーベキューレストランを経営していました。アメリカの東海岸にテキサススタイルのバーベキューを広めるべく、2015年にオースティンのお店は他の人に譲渡し、このチャールストンの地にオープンしたのがLewis Barbecue。

Lewis Barbecueの横の倉庫もすごい。インスタを意識してる感じ

Lewis Barbecueの横の倉庫もすごい。インスタを意識してる感じ

チェーン店があるおかげでハンバーガーやフライドチキン、メキシカンフードなどはアメリカのどこでも食べられますが、一方で特定の州や地域でしか食べられないものが結構あるように思います。例えばクロウフィッシュ(ザリガニのこと:ニューオーリンズのあるルイジアナ州でよく食べられています)とか、このスモークミートもその一つで、少なくとも私の住むあたりではその手の専門店は聞いたことがありません。(ご存知の方がいらしたら教えてください!)

お肉をスモークチップから出る50℃から120℃くらいの煙で調理したものが、Lewis Barbecueで食べられるお肉。使われるお肉は牛肉もしくは豚肉など、赤みのお肉が中心です。アメリカ南部のバーベキューの定義はそんな感じで、お庭や海でやる日本のバーベキューのイメージとは少し異なります。なのでバーベキュー=スモークということになります。お肉に火が通るまでの時間はその温度次第。低温のスモークで調理した場合、お肉に火が通るまでに10時間以上かかるそうです。Lewis Barbecueのホームページによれば、ここのオーナーは毎朝4時起きで、18時間もかけてお肉をスモーク。そんな時間が背景にあって、私は味の染みたスモーキーなお肉が食べられるわけですね。

店内もカウボーイ風(?)なLewis Barbecue

店内もカウボーイ風(?)なLewis Barbecue

Lewis Barbecueではプライム等級(アメリカでは最高ランクの牛肉といわれている)のビーフブリスケット(肩のお肉)、プルドポーク(スモークした豚肉を割いたもの)、お店の手作りソーセージ、ターキーの胸肉の4種類。カウンターでお肉の種類とサイドメニューを選びお金を払うファーストフード方式。お肉はシンプルなスライスか、サンドイッチのチョイスがあります。サイドメニューも南部カラーが色濃くて、マック&チーズやコラードグリーン。日本人的に言うとマック&チーズはメインでもいいくらいなのにサイドっていうのがいかにもだし、南部のソウルフードともいえるコラードグリーンがあるのもいいね!コラードグリーンはキャベツとケールを掛け合わせた緑色の濃い葉野菜の煮炒め。くたくたに煮えてるので見た目は食欲減退しそうな色なのですが、お肉の味が染み込んでいて野菜を食べている気がしない野菜です。同じくアメリカ南部にあるテネシー州ナッシュビルのフライドチキン屋さんで、コラードグリーンをサイドとして食べて以来、私はコラードグリーンファンです。

ビーフブリスケットは1スライスから買えます

ビーフブリスケットは1スライスから買えます

お肉全種類を試してみたいけど、チャールストンはおいしいものがわんさかありすぎのため、厳しい選択をしなくてはならないと思ったと矢先、3種類のお肉を一度で食べられるという、魔法のようなメニューがLewis Barbecueにはありました。「食べたいのに食べられない問題」を一気に解決する、私のお腹に効率的過ぎるメニューです。サンドイッチのLoco Styleはビーフブリスケット、プルドポーク、ソーセージ、Lewis Barbecue自慢のお肉を全部はさんだミックスサンド。バターの香りのするお上品なバンズにお肉がどっさりのお肉祭りサンドです。お肉3種類でも、全部がいい具合にまとまって1種類で食べるよりもおいしい思います。どんな風にサーブされるのかが気になり、ビーフブリスケットのスライスもオーダー。1スライスから購入できて、Fatty(脂身の部分)かLean(脂身の少ない部分)をチョイスできます(写真はLean)

お皿からあふれてます!サイドメニューのマック&チーズとコラードグリーン

お皿からあふれてます!サイドメニューのマック&チーズとコラードグリーン

写真のように紙を敷いただけのプラスチックのトレイに注文したものがどんどん乗せられていくのも、バーベキューレストランのお決まりのスタイル。紙には脂がべたべた、無造作に盛られたマック&チーズはお皿からあふれかえっていますが、これがさらにおいしさの秘訣のような気がします。Lewis Barbecueに行ったらぜひこんなラフすぎる、アメリカらしいお食事タイムを体験してみてください。

植物性食品が食事の中心だけど、ほどほどにお肉などの動物性たんぱく質も食べる人たちのことを、最近はSemi-vegetarian(セミベジタリアン)とかFlexitarian(フレキシタリアン)とかっていうらしい。私もそんな感じ?そういう言葉があってよかったー。チャールストンのダウンタウンから歩いて北西に45分くらいのところLewis Barbecueはあります。住宅やオフィスが並ぶそんな一角の良質なたんぱく質が食べられるお肉屋さん、Lewis Barbecueのご紹介でした。


<チャールストン・Lewis Barbecue 情報まとめ>

知る1:Lewis Barbecue(南部アメリカスタイルのスモークミートがおいしいお店「ルイスバーベキュー」ホームページ)
知る2:チャールストンという街(Passports & Palatesのサウスカロライナ州のチャールストン記事)

Maya

アメリカのロサンゼルス郊外在住。日本の大学卒業後から15年以上、仕事も趣味も旅行な毎日で60か国以上をふらふら。時に母を連れ、そして途中には旅行の友(主人)を見つけ、強引に(?)あちこち。東京にある秘境系旅行会社でワイナリーツアーのアレンジや自分でも世界各地のワイナリーを訪ねるうち、ワインのことも知りたくなり、旅行の仕事の片手間にワインの勉強も。WSET Level 2資格保持者。日本のソムリエ資格同等レベルのWSET Level 3結果待ち。

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